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サービス経営学部藤野ゼミの3年生が卒業論文の研究で埼玉県庁を訪問

サービス経営学部藤野ゼミの3年生が卒業論文の研究で埼玉県庁を訪問

サービス経営学部藤野ゼミの3年生が卒業論文の研究で埼玉県庁を訪問

サービス経営学部の藤野洋教授(専攻:中小企業論、持続可能な開発目標(SDGs))と藤野ゼミの3年生1人が2024322日に埼玉県庁(埼玉県さいたま市)を訪問しました。

 

訪問の目的は、VTuber(バーチャルYouTuber)の観光振興?地域経済に対する効果などをテーマとして研究する学生が卒業論文を作成するための情報を聴取することです。

 

埼玉県はVTuberである「春日部つくし」さん(以下では、「つくしさん」という)をバーチャル観光大使に任命して、県の様々な活動でコラボレーションすることで、観光振興などを行っています。

 

産業労働部観光課のDMO支援?観光振興担当の主事である蛭間彩恵氏に、あらかじめお知らせしておいた学生の質問にお答えいただくとともに、学生の問題意識の深堀りに資する追加的なご説明もしていただきました。

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(蛭間主事からのご説明の抜粋(順不同))

?埼玉の観光を盛り上げる施策を検討している中で、VTuberの人気や発信力に着目し、県内外の特に若い人たちに埼玉県の観光地や物産を訴求するために、埼玉バーチャル観光大使を任命することとした。2021年にオーディションを実施し、40名の応募を受け、視聴者投票及び有識者選考を実施し、「つくしさん」を観光大使に決定した。

?他の都道府県とは異なり、既に活動しているVTuberを起用する前例がなかったため、SNS上での炎上リスクの最小化が課題であった。このため、契約条項の検討や過去の「つくしさん」の活動の知事への事前の説明などを行い、「つくしさん」が観光大使に就任後は毎月オンラインで活動の企画等に関するミーティングを行っている。

?観光大使としての「つくしさん」の活動は様々なメディアに採り上げられ、若い人を中心に「つくしさん」の活動した観光地に行く、あるいはイベントに「行ってみた」とのSNSへの投稿が増えた。また、企業とのコラボレーションとしては、食品製造会社と協働でオリジナルカレーを開発したところ、SNSでこれまでに見られなかった反響があったと同社が表明している。このように、「つくしさん」の観光大使としての活動が観光振興や地域の企業経営?経済に良い効果があることが窺われている。

?「つくしさん」の効果を定量化することは難しいものの、Youtube「ちょこたび埼玉公式チャンネル」のチャンネル登録者数は大使就任前は300人程度であったが、就任以降増加し、現在は1万人を超えている。

?こうした効果の背景には、県の提示した企画案に対して、ブラッシュアップに寄与する提案をするなど、コンテンツ制作に「つくしさん」が積極的に関与してくれていることがある。

?今後、展開したいこととしては、2023年度に実施したARスタンプラリーのチェックポイントが広範囲に点在し、周遊のハードルが高かった反省点を踏まえて、県内外からより多くの方が参加しやすくなるようにスタンプラリーを実施することや、県内企業とのコラボレーションの幅を広げることによって地域の企業経営に貢献すると同時に「つくしさん」の観光大使以外の活動への好影響という「ウィンウィン」を実現して、観光大使の活動が一過性でなく継続的に自走できるような取り組みを強化していきたい。さらに、バーチャル埼玉(埼玉の良いところをもっと知ることができる、埼玉をもっと好きになる、そんなきっかけが生まれることを目指したバーチャル空間)のコンテンツを増やして、これまで以上に県内だけでなく県外の多くの方に埼玉の良い点を知っていただきたい。

 

蛭間主事のご厚意で、訪問した学生は、VTuberと行政のコラボレーションによる観光振興?地域経済活性化等についてのお話をうかがうという貴重な経験と卒業論文の作成にとって参考になる多くの学びを得ることできました。

 

なお、このインタビューの実施に当たって、本学の産学官連携の推進組織であるサービスイノベーションセンター(SIC)と一般社団法人埼玉県物産観光協会(本学の包括連携協定締結先)にご協力を頂き、産学官連携による学生の教育?人材育成に貢献することができました。

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バーチャル観光大使春日部「つくしさん」の活動については、県HPの以下の記事もご覧ください(カバー画像のリンクもこちらです)。

 

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0806/saitamavtuber.html